グローバル化する極右テロ、懸念されるリスクは? NZの悲劇から考える

Vincent Yu / AP Photo

 ニュージーランドのクライストチャーチを悲劇が襲った。白人至上主義を掲げるオーストラリア人の男が15日、市内にあるモスク(イスラム礼拝所)2ヶ所で銃を無差別に乱射し、シリア人やパキスタン人のイスラム教徒など、これまでに50人が犠牲となった。男は声明文のなかで、白人の国が移民・難民に侵略されていると言及するなど、強い反イスラム感情を持ち、白人至上主義に傾倒しているとみられる。また、事件が起きたのが金曜日のイスラム教の礼拝中ということもあり、男は事前に十分な計画を練っていたことがうかがわれる。ニュージーランド当局もテロ事件と断定し、国際社会にも大きな動揺を与えている。

◆増加する極右テロ
 今回のテロ事件は、世界的にも安全とされるニュージーランドで発生したことで、世界に衝撃を与えたが、このような白人至上主義者による極右テロは何も新しいものではない。極右テロは20世紀以前から存在するし、21世紀に入っても、77人の犠牲者を出した2011年7月のノルウェー連続テロ事件は世界に大きな衝撃を与えた。

                                                                                                                 

 近年では、欧州へ押し寄せる中東やアフリカからの移民・難民の問題によって、欧米諸国では極右的なテロ事件が増加している。イスラム教徒やユダヤ教徒が標的とされる事件は大幅に増えており、イスラム国(IS)などイスラム過激主義に関連する事件より数としては多い。

Text by 和田大樹

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