中国領事館への襲撃も 一帯一路への反発と抵抗(1)−パキスタン−
パキスタン南西部バルチスタン州の分離独立を目標に掲げる武装組織「バルチスタン解放軍(BLA)」が9日、声明を出し、「先月下旬にリーダーが殺害されたものの、中国が地元の資源を搾取し続ける限り、中国による一帯一路プロジェクトへの攻撃を続ける」と警告した。
一帯一路構想による中国の経済支援は、近年、国際社会で大きな話題となっている。しかし、各地域の状況を眺めてくると、それに対する反発や抵抗が顕著に見られるようになっている。その一つとして、パキスタンでは強い抵抗が見られ、中国権益や中国人を狙った襲撃事件が増加している。
◆繰り返される襲撃事件
昨年11月下旬、パキスタン最大の都市カラチにある中国領事館をBLAが襲撃し、4人が死亡する事件があった。BLAのメンバーは領事館の外で殺害されたものの、中に入って中国人職員を殺害しようとしていたとみられる。事件後、BLAは同事件で犯行声明を出し、今後も中国権益への攻撃を続けると警告した。
BLAによる同様の事件は近年繰り返し発生している。BLAは2017年5月、中国が43年の租借権を得たバルチスタン州南部のグワダル港で作業員10人を殺害し、また、昨年8月には中国人が乗るバスを襲撃し、数人を負傷させた。
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