「無敵」核兵器、水中ドローン、レーザー プーチン大統領が発表した最新兵器

RU-RTR Russian Television via AP

 ウラジーミル・プーチン大統領は、敵による迎撃を受けることのない一連の新たな核兵器を開発したと述べている。

 3月1日に全国放映されたテレビ番組の中でプーチン大統領は、この最新兵器は軍事技術の大きな躍進であり、米国が主導するNATOのミサイル防衛システムを無力化すると発言した。

 大統領が発表した新兵器を以下で紹介する。

                                                                                                                 

◆サルマット大陸間弾道弾ミサイル
 ロシアは何年もの間、西側諸国では「サタン」として知られ10個の核弾頭を搭載できる世界最重量ICBM「ヴォエヴォーダ」に代わる、新たな大陸間弾道弾ミサイルを開発してきた。プーチン大統領は、サルマットと呼ばれる最新ミサイルの実験が行われていると発言し、スピーチの最中に、発射実験の模様が動画で放映された。

 大統領によると、サルマットの重量は200メートルトン(220トン)で、サタンよりも射程距離が長く、北極や南極を超えて世界中どこでも標的を攻撃できる。サルマットは、より多くの数の核弾頭を搭載できるため、サタンよりも強力であるとした。

 この最新ICBMの飛行速度は先代のミサイルより速いため、発射後、最も被害を受けやすい局面で敵がこれを迎撃するのは困難だという。サルマットには、ミサイル防衛をかわすことのできる一連の核弾頭を搭載できるとも大統領は述べた。

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ロシアの新しいサルマット大陸間弾道弾ミサイル / RU-RTR Russian Television via AP

◆原子力で推進、世界を射程とする巡航ミサイル
 プーチン大統領の発言によると、ロシアは原子力推進の巡航ミサイルを開発したが、こうした兵器の存在が公式に言及されるのは初めてのことだ。

 小型の原子力推進を特徴とするこの兵器の射程は「実際のところ、無制限」になるという。ステルス技術を装備しているため検知されにくいほか、敵の防衛をかわす高い操縦性を有しているとも大統領は述べた。この巡航ミサイルは、「既存のあらゆる防衛システムに対して、そしておそらく未来の防衛システムに対しても無敵」だとした。

 昨秋の発射実験には成功したが、この兵器にはまだ名前が付けられていない。ロシア国防省では、全国から公募を受け付け、相応しい名前を付けるという。

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発射される巡航ミサイル / RU-RTR Russian Television via AP

◆原子力推進、大陸間の水中ドローン
 ロシアの報道機関は数年前、原子力推進の水中ドローン「ステータス6」についての記事をリークした。クレムリンでの会合中に撮影された画像が全国のテレビ放映で流されたが、多くの視聴者は意図的に流されたものとみた。

 プーチン大統領は1日、ロシアがこうした兵器を建造したことを初めて明言した。小型原子炉の実験には数年を要したが、昨年12月に終了したという。近代的な原子力潜水艦を推進させる原子炉と比較して、最新原子炉の大きさは100分の1であるほか、超高速の発射が特徴だと大統領は述べた。

 大統領によるとこの新型ドローンには「卓越した」機能があり、現在使用されている最速の船舶や魚雷よりも数倍速く、「とてつもなく」深い海底で操縦できるという。

 空母群や海岸施設を標的とする核兵器を搭載できることに加え、「今現在、これに対抗できる勢力は世界に存在しない」とも述べた。

 このドローンの名称も、全国からの公募で決められる予定。

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コンピュータで再現された水中ドローンが発射される様子 / RU-RTR Russian Television via AP

◆キンジャール超音速ミサイル
 ロシア、米国はともに、超音速もしくは音速の5倍以上で飛行するミサイルの開発に取り組んできた。

 プーチン大統領は1日、ロシア軍は12月の時点で南部軍管区においてこの種のミサイルを配備していたことを明らかにした。キンジャールと呼ばれるこのミサイルは航空機によって運搬され、音速の10倍で飛行することができる。射程距離は2,000キロ(1,250マイル)で、核もしくは通常の弾頭を装備することもできるという。

 説明のところで流された動画には、機体の下にたくさんのミサイルを取り付けたミグ31爆撃機があり、テスト飛行中にミサイルが発射された。コンピュータ・アニメーションでは、複数の艦隊にミサイルが着弾する様子が紹介された。

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ミグ31爆撃機から発射されるキンジャール超音速ミサイル / RU-RTR Russian Television via AP

◆アバンガード、超音速飛翔体
 プーチン大統領は2004年、ミサイル防衛を回避するために機敏な作戦行動が可能な超音速兵器の開発に取り組んでいると話していた。そして1日、ロシアはアバンガードと呼ばれるこの飛翔体の実験を完了し、量産体制に入ったことを明らかにした。

 それによると、大陸間飛行が可能なアバンガードは、音速の20倍で大気中を飛行することができるという。この兵器は標的に向かう経路と高度を発射後に変更することができるため、「空中もしくはミサイル防衛手段に対しても完全に無敵」だとされた。

 さらに大統領はアバンガードについて、大気中を超音速で飛行することによって発生する高温状態(セ氏2,000度、カ氏3,632度まで)に耐えられるような最新の合成素材を利用した設計がなされていると述べた。「隕石のように、火の玉のように、標的に向かう」とプーチン大統領は述べた。

 スピーチに続き、アバンガードが発射される動画と、ブースターロケットから切り離された後にミサイル防衛を回避しつつ標的に向かって大気中を飛行するコンピュータ・シミュレーションが紹介された。

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発射テストが行われるアバンガード / RU-RTR Russian Television via AP

◆レーザー兵器
 ロシア、米国はともに、何年もの間、レーザー兵器の開発を進めてきた。

 プーチン大統領によると、ロシアはこのシステムの設計で「顕著な成果」を達成し、軍は昨年、最初のレーザー兵器を発注したと述べた。ロシア軍の著しい能力増強につながると述べた以外、詳しい説明はなされなかった。

 続く動画では、小型レーザーが軍用トラックに攻撃をしかける模様が流された。

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レーザー兵器を積んだロシアの軍用車両 / RU-RTR Russian Television via AP

By VLADIMIR ISACHENKOV, Associated Press
Translated by Conyac

Text by AP

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