「統一したい?」「結婚生活は?」北朝鮮人に韓国人が聞いてみたいこと

Julio Cortez / AP Photo

 韓国と北朝鮮は、国境、文化、同じ言語を共有している。しかし、国が分断されてから70年が経ち、北と南はそれ相応の相違を見せている。

 およそあらゆる種類の相互交流が厳しく制限され、場合によっては法律で禁止されたことで、二国間のギャップは多くの面でそれぞれまったく別の国と思えるレベルにまで広がった。平昌オリンピックでは、北朝鮮からの選手団やミュージシャン、格闘家、歌手、応援団などが韓国に殺到しているが、厳重に敷かれた警備の中、どちら側にとっても相手と交流するのは依然として不可能に近い。

 そんな中、統一朝鮮の女子アイスホッケーチームの試合への入場開始を待ちながら盛り上がりを見せる韓国オリンピックファンのただ中で、AP通信は彼らにある質問を投げかけた。

                                                                                                                 

 もしも声をかけるチャンスがあれば、北朝鮮の人に何を尋ねてみたいですか?

(記者注:AP記者のキム・トンヒョン氏にも同じ質問をした。彼の回答は記事の最後に掲載)

◆「結婚について、自由について。でも、それって尋ねてもOKですか?」
 現在失業中のリ・ソミ氏(28)。彼女は北朝鮮の人々の生活に興味があると語った。しかし、実際に質問するチャンスがあった時に何を尋ねますか?と訊かれたとき、リ氏はクスクス笑って肩をすくめ、答えを出すまでに時間がかかった。リ氏は、個人の自由がほとんどないと言われる北朝鮮社会で、人々の暮らしはどんな風なのか知りたいと思っていた。

 しかしながら彼女は、その質問を北朝鮮の人に直接投げることは想像もできないと言った。

 リ氏が投げてみたい質問:

もしも相手が北朝鮮に住む20代後半の女性なら……えっと、何て言えばいいんでしょう? 結婚生活はどう? 仕事はどう? そういうのを訊いてみたいです。そこでの生活が幸せかどうかも。

 しかし彼女はすぐに付け加えた。「でも実際には、そこまで直裁的に尋ねるのは無理ですよ」

 では、どのような形で上手く尋ねればよいのか、と訊いてみたところ、リ氏は大笑いして答えた。「わからないです。難し過ぎますよ!」

◆北と南、どちらに統一するのか?
 会社員のキム・ジェイン氏(54)は、北が核兵器開発その他を行っているからといって、必ずしもそれが悪いとは考えていない、と言った。なぜなら北は、「とにかく生き残るために」やっているからだという。

「北朝鮮の人たちは、私たちの同胞です。彼らは生き残りをかけて独自の道を模索していますが、私にはそれが悪いと非難することはできません」

 キム氏が投げてみたい質問:

私としては、北の彼らが統一を本当に望んでいるのかを訊きたいです。もちろん、北朝鮮の同胞たちは統一を望むと言うのかもしれませんが、それは果たしてどのような統一でしょう? 韓国の私たちは、民主的な平和統一を望んでいます。でも、北の彼らは社会主義的な統一を望んでいるかもしれません。お互いが持つ統一のイメージに相違があるかもしれません。

◆若い世代は…
 中学生のパク・ジンウ氏(14)は、新聞記者の父とともにオリンピック観戦に来ていた。パク氏は、北朝鮮について学校で習った内容に触れ、自分の意見は以前と比べて変化したと述べた上で、その変化の原因はオリンピックだけではないと語った。

「僕は最初、北の人たちは悪人だと思っていました。でも、学校で北朝鮮について学習した後、自分は今では、北の人たちに対して悪いイメージは持っていません。彼らが特別に冷酷な心を持っているわけでもありません。北の人たちも、僕たちの国の仲間です」

 パク氏が投げてみたい質問:

僕が尋ねてみたいのは、北朝鮮の人たちが韓国との統一を望んでいるのか、という問いです。もしも北の友人たちと一緒になれるなら、それは全ての人にとって素晴らしいことだと思います。僕としては、本当に統一が起こると北の人たちは思っているのか、またそれを望んでいるのかを知りたいです。

◆フード外交?
 パイプオルガンデザイナーのホン・ソンフン氏(59)。アイスホッケーの観戦チケットを予約した時点では、南北統一チームのことを知らなかったと彼は述べた。北朝鮮のオリンピック参加をめぐる慌ただしい交渉と融和策について、ホン氏は、「子供の頃に戻ったみたいにワクワクしました」と語った。

「私たちは実際には北朝鮮のことをあまりよく知りません。しかしその特質を考えれば、非常に抑圧的な社会だろうと想像します。世界には他にあのような国はありません。彼らが狭い考えにとらわれているとすれば、自分は何かそれを変える手助けをしたいと思います」

 ホン氏が投げてみたい質問:

今では言語さえも違っていますから、まずはそれを1つに統一する必要があります。文化の違いを乗り越えるために、多くの対話が必要です。あるいは『食べ物』からスタートできるかもしれません。食べ物の話をすることで、お互いの考え方や感情を理解し、相互に抱いているイメージを変える一助になるかもしれません。南の私たちは、北の食べ物について部分的にしか理解していません。北の人たちは、食べ物を通して私たちに何を伝えてくれるでしょうか。食べ物についてたくさん話すことが、私たちがお互いを理解するきっかけになりうると思います。

◆首都ソウルのイメージ
 韓国人であり、AP通信のソウル支局の記者であるキム・トンヒョン氏にも同じ質問を投げてみた。彼の答えは次のようなものだった。

 キム記者が投げてみたい質問:

「もしもあなたがソウルで一日を過ごすとしたら、あなたはそこで何をしますか?」ですね。北の彼らが韓国の文化をどのように捉えているのか、私はとても興味があります。その問いに対する彼らの答えから、きっと多くのことがわかるでしょう。

By ERIC TALMADGE and KIM TONG-HYUNG, Pyeongchang (AP)
Translated by Conyac

Text by AP

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