“政治家は韓国系住民に媚び過ぎ” 米WP紙が名指しで批判 慰安婦や東海問題で

 アメリカのバージニア州第10選挙区から下院選に出馬する、共和党の候補者バーバラ・コムストック氏が、各州の学校で使う教科書について、これまで掲載されていた日本海ではなく、多くの韓国人が主張する東海としたものを購入すべきだ、と主張している。

 日本海と東海の併記を義務付ける全米初の州法がバージニア州で成立し、同様の法案がニューヨーク州やニュージャージー州で上がっているが、上記の候補者が当選すれば米連邦議会でも提起される可能性がある。

 ワシントン・ポスト紙はこのような動きを、韓国系有権者への過剰な迎合だ、と批判的に報じている。

【急増する韓国系アメリカ人に迎合】
 北バージニアでは今年、候補者たちが選挙戦で優位に立つため、人口が急増している韓国人コミュニティーに取り入ろうとしているという。

 ワシントン・ポスト紙は地方政治家らの動きに対し、選挙が行われる年の少数派民族への迎合はアメリカの政治的伝統だが、時として、自制的な行動のほうが賢明だということもある、と忠告している。彼らは自身の判断ではなく、韓国系住民の歴史認識を支持することで票を得ようとしているからだ。

 バージニア州の人口統計を見れば、政治家が韓国人コミュニティーに迎合するというのはわかりやすい。8万2000人の韓国系住民の多くはバージニア州北部に住み、人口は日系住民の4倍だ。(2010年国勢調査による全州の人口は約800万人)

 しかし、冷静に問いたいのは、国際問題に関する専門的な知識を持ち合わせていない候補者が、共にアメリカの同盟国である日本と韓国2国間の苦々しい争いごとに首を突っ込むべきなのかということだ、と同紙は指摘。また日本は、バージニアへの海外投資では最大の国の一つだ、と説いている。

【なぜ、韓国従軍慰安婦の記念公園を?】
 ワシントン・ポスト紙は、同じように、先のフェアファックス郡の記念公園の決定についても不信を抱いている。同郡は郡政府センターの裏に、第二次世界大戦中に日本軍の従軍慰安婦となった韓国人女性を追悼する記念庭園を建設したのだ。

 従軍慰安婦が受けた虐待と苦悩は、議論の余地なく認めるべきだが、ある特定の民族の歴史的悲劇の追悼の場を公的に設置するというのはいかがなものか、と同紙は疑問を呈している。

Text by NewSphere 編集部