“肉の重量を増やすため”中国、ラム肉へ池の水を注入 ずさんすぎる手段とは

 中国の広東省南部で、ラム肉の重さを増加させその価格を上昇させるために、池の汚水をラム肉に注入したとして、7人が逮捕された。

【どうやってラム肉に水を注入したのか?】
 ハフィントン・ポストによれば、中国中央電視台(CCTV)は、この7人の容疑者が違法な倉庫にて1日当たり100頭の羊を殺し、その肉が広州や仏山市といった主要都市の市場や食品店で販売される前に、細菌まみれの汚水を肉に注入したと伝えた。

 また、当局が広東省にある違法な食肉処理場を捜索したところ、約30の屠殺体が発見され、それらには水が注入されていた。偽装された調査済み印が付けられた、335の生きた羊も見つかり、またラム肉に水を注入する装置も見つかったと、ガーディアン紙およびハフィントンポストは報じている。屠殺された直後、羊には、重量を増加させるための水が最高で6kgまで注入された。

 ロンドン・イブニング・スタンダードによれば、この事件は、中国業者が製造したロバ肉スナックに、複数の肉が混入していたことに関して、米ウォールマートが謝罪をした数日後に発生しており、その他にも中国の日用品に使用される化学物質や、リサイクルした地溝油が料理に使われるなどについての議論もあると報じている。
 
【この事件に対する、中国国内、そして世界の反応とは?】
 2013年のピュー研究所による、40%近くの中国人が食の安全性というものが非常に大きな問題であると考えているという調査結果を、ハフィントンポストは報じている。このような国内の意識は、中国の粉ミルク製造業者から食肉加工業者まで、中国の会社を圧迫し、結果として世界のライバル企業の生産増加につながる。

 ハフィントン・ポストによれば、12月末、中国は、国内製品に対する信用を高め、粉ミルク市場の、長年にわたる安全性に対する懸念を和らげるため、粉ミルクに関する規則を厳しくすると述べた。

Text by NewSphere 編集部