デモ激化で混乱するバングラデシュ その背景とは?

 バングラデシュの首都ダッカなどで5日から6日にかけて行われた大規模デモを受け、警察は6日未明にダッカでのデモを禁止。与党アワミ連盟と野党連合は、6日に予定していた集会を延期した。
 デモを主催したイスラム強硬派ヘファジャット・イスラミ党は、イスラム教に基づいた憲法の制定などを政府に要求している。
 同国では最近、独立戦争時の犯罪をめぐる裁判や、先月ダッカ郊外で起こったビル崩壊事故のためにデモが頻発している。
 海外各紙は同国の不安定な情勢を懸念し、その背景について報じた。

【ヘファジャット党の13の要求】
 同党首アフマド・シャーフィ師の目的は明確で、バングラデシュが完全にイスラム教に基づき、世俗主義を終結させることだとアルジャジーラは報じた。
 シャーフィ師は13の要求項目を掲げており、イスラムを冒涜したものへの死刑適用などを主張している。
 ハシナ首相は、内務省にイスラム批判の発言を監視する委員会を設けるなど、「政府は既に13の要求の幾つかを満たしている」と述べた。
 一方、シャーフィ師の義理の息子はカレダ・ジア女史の野党連盟の1つの組織の党首だという。
 ハシナ首相とジア女史はともにシャーフィ師にとりいり、ヘファジャット党を育成しようとしているようだとアルジャジーラは報じた。

【戦犯裁判で窮地に立つイスラム政党】
 同国では1971年のバングラデシュ独立戦争時の犯罪を裁く法廷が進行中で、2月以降、2人のイスラム政党指導者に死刑判決が下された。今週にはさらに2つの戦犯裁判がある。
 イスラム政党側は「政府はライバルを追い詰めるために法廷を利用している」、政府側は「裁判は独立している」と各々主張しているとウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じた。
 同国最大のイスラム政党・イスラム協会は、300議席のうち2議席しかなく、同協会にとって新しいイスラム勢力が必要だったため、ヘファジャット党が台頭したという見方があるとアルジャジーラは報じた。

Text by NewSphere編集部