【ボストン爆弾テロ事件新展開】容疑者の友人3人拘束

 米捜査当局は1日、ボストン・マラソン爆弾テロ事件を起こしたジョハル・ツァルナエフ容疑者の友人3人を拘束したと発表した。このうちカザフスタン出身であるディアス・カディルバエフ容疑者とアザマト・タジャヤコフ容疑者は、証拠隠滅を図ったため追訴され、米国出身のロベル・フィリポス容疑者は、虚偽の供述で追訴された。3人の容疑者はマサチューセッツ大学ダートマス校に通っていたジョハル容疑者のクラスメートだった。
 これに対し、カディルバエフ容疑者とタジャヤコフ容疑者の弁護士は「彼らは事件とは無関係であり、証拠隠滅を図ったことを否定している」とフィナンシャル・タイムズ紙の取材に語った。
 
【加担の発端は】
 FBIが先月18日、事件の容疑者の写真をテレビやインターネットに公開した。それを見たカディルバエフ容疑者はツァルナエフ容疑者に「写真の一つが、お前と似ている」と携帯メールで送ると、彼は「僕にメールしないほうがいいよ」と返事し、続けて彼は「僕の部屋に来て、ほしいモノはなんでも持っていっていいよ」と送信した、とニューヨーク・タイムズ紙は報じている。
 海外各紙は「友人であるツァルナエフ容疑者がトラブルに巻き込まれることを回避するため、同容疑者の寮室から花火の入ったリュックサックやノートパソコン持ち出し捨てた」と報じている。そのリュックサックには、捜査当局者がゴミ廃棄場の近くで見つけ、その中には爆弾で使われたであろうワセリンや花火の空(から)が入っていたと裏づけられた形だ。

【19歳の青年が爆弾を作れるのか】
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙が入手したFBIの科学分析結果によると、事件で使われた爆弾は「商業用花火から取った火薬」が入っていたという。発見されたリュックサックの中から「花火の空(から)」が発見されたことにより、爆弾作りに使われたことが推測できる。
 FBIの宣誓供述書によれば、ツァルナエフ容疑者はカディルバエフ容疑者とタジャヤコフ容疑者に「爆弾の作り方を知っている」と語っている。
 しかしながら今回の事件で使われた爆弾は、アルカイダが発行している雑誌『インスパイヤ』に掲載されている製造法を上回っているとウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じている。

Text by NewSphere 編集部