ギリシャで再びストライキが起きた理由とは

ギリシャ

ギリシャ 21日、ギリシャ国内最大級の労働組合が2つの主導で、24時間のストライキが行われた。4万人以上が参加し、フェリーや学校、官庁などは閉鎖。バスや電車はデモ参加者の交通手段としてのみ使用され、病院も必要最低限の人数で動いていた。

 ストライキの目的は、近日に予定されているトロイカ(EU、IMF、ECB)の視察後に求められる可能性の高い、さらなる緊縮政策に反対することだ。トロイカから救済措置として約231億ドルを受け取る代わりに、緊縮財政に乗り出したギリシャだが、6年連続の景気後退や27%にも及ぶ失業率、公務員の賃金削減という結果になり、国民は苦しい生活を余儀なくされている。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、特に15歳から24歳の若年者失業率は60%近くまで上がっているという。さらに、ここ2年半で10万以上の中小企業が倒産しているとも報じられている。
 しかし今後の景気回復・雇用増加の見通しは立っていない。増税などで購買行動が控えられ、企業業績は悪化し、雇用が失われる・・・というい悪循環が加速しているという。

 フィナンシャル・タイムズ紙が取り上げた50歳の営業マンは、家族内で唯一の就労者だが、それもいとも簡単になくなってしまいかねない状況を嘆いている。さらにカフェのオーナーも、もしさらなる増税に踏み切ることになっても、払う金などどこにもないという厳しい状況を語っている。

Text by NewSphere 編集部