人気抜群のメルケル与党、地方選惜敗の理由とは?

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人気抜群のメルケル与党、地方選惜敗の理由とは? 20日のドイツ・ニーダーザクセン州議会選挙は、予想以上の接戦となった。開票途中のため各紙間で誤差があるが、与党連合68議席、野党連合69議席で、野党側が1議席だけ勝るとみられている。議会運営の安定化を図るなら、与党第一党でメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と、野党第一党の社会民主党(SPD)の大連立も考えられるが、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は格下とされてしまうSPDの支持層が納得しないだろうと否定的な見方である。

 今回の選挙は9月の連邦総選挙への前哨戦として重視されており、3期目をめざすメルケル首相も7度にわたって現地入りしていた。惜敗によりメルケル首相の求心力に陰りが出て、勢いづいた野党が9月に政権奪取を成功させる可能性も出てきたと言える。ただし野党のSPD側も、首相候補のシュタインブリュック氏が、講演所得問題や失言問題など失策続きであり、メルケル政権がただちに危うくなったとまでは言えない。

 各紙は、メルケル首相の人気により野党SPDを大きくリードしていたはずの与党CDUが、連立を組むFDPを救援するよう支持者たちに呼び掛けたため、SPDにここまで詰め寄られたと考えている(有権者は1人2票を持つ)。FDPは、1議席獲得のための最低ラインである5%に届くかどうかの瀬戸際とみられていた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、FDPの不人気な党首、レスラー氏の首が繋がってしまったことで、かえってFDPには終焉が訪れたと手厳しい。左翼党や海賊党といった新政党はその5%ラインに届かず、有権者が大政党に集中する傾向が強かったといえる。

Text by NewSphere 編集部

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