ギリシャの2013年予算案通過―資金繰りの厳しさは変わらず―

 11日、ギリシャ議会は2013年予算案を167対128の賛成多数で可決した。
 先週可決された財政緊縮法案同様、ヨーロッパ諸国からの救済を受けるための条件として求められていた、国内の反発が根強い緊縮予算であった。サマラス首相は「ギリシャは求められた事を行い、全ては承認されました。今や債権者が約束を果たす番です」と語った。

 それにもかかわらず、各紙は、12日のユーロ圏財務相会談にて直ちに融資金の支払いが決定されそうな様子ではない、と報じている。フィナンシャル・タイムズは、ギリシャは今週にも50億ユーロ(約5000億円)の債務返済期限を迎えるが、政府および銀行に資金繰りの目途はなく、いよいよデフォルト(債務不履行)の瀬戸際に立たされている現状を伝えた。EUとIMFの間でギリシャの将来的な債務削減予測にずれがあり、ここでの資本注入がギリシャを救えるのか、意見が分かれているようである。
 ウォール・ストリート・ジャーナルは、今年に入って10ヶ月で赤字が42%減って123億ユーロ(約1.2兆円)となったこと、来年には負債利払い前に黒字見込みであることなど、ギリシャの赤字削減努力が実を結びつつあると報じている。むろん、民営化改革の遅れや官有分の債務再編、連立政権の不安定さなど、まだまだ問題は山積であるとも指摘している。

 またインタナショナル・ヘラルド・トリビューンは、緊縮財政を掲げた手前もあり、海外口座を利用した脱税の追及に政府が本腰をあげ始めたと報じた。海外資産の保有自体は違法ではないため税務申告との差をチェックすることになるが、とにかく海外資産の迅速な呼び戻しを重視するため、罪を問わない「恩赦」措置も検討されるべきであり、一律15~20%の課税としても来年の財政赤字予測95億ユーロをカバーするに近い金額になる、と論じている。ただしこれは、ただでさえ不安定な連立政権にとって、政治的には自殺行為だろうとも指摘している。

Text by NewSphere 編集部