ミャンマー経済発展の可能性―海外紙は日米の積極的な動きに注目―

 9月26日、アメリカ政府は、ミャンマー製品の輸入を禁止する経済制裁を解除した。民主化、経済改革が進む中、賃金の安さなどが注目され、製造業の新たなハブとして重宝される可能性が期待されている。ミャンマーのテイン・セイン大統領は、「海外の投資で国が発展し、国民の生活水準が向上することを願っている。」とコメントしている。
 競争力の低下が叫ばれる日本企業は、ミャンマーで存在感を発揮できるのか?各国はどう動くのか?海外各紙から読み解く。

Financial Timesの報道姿勢―ミャンマー開発に積極的な日本―
 三菱商事・住友商事・丸紅などの大手商社が、ミャンマーの開発に大きく出資する意向と報じた。3社はミャンマー政府や国際協力機構(JICA)とも協力し、2400ヘクタールに及ぶティラワ経済特別区の開発に着手する方針とされる。約5億ドルの初期投資をして、地域の調査をした後、ティラワに水道や電力供給ラインなどの基盤を作る計画を取り上げている。
 インドや中国もミャンマーに投資をしているが、日本は最も精力的で、並行して他の地域の開発にも手を伸ばす意向だと注目した。これらの投資は、JICAを通して円借款で行われる。さらにインフラ以外にも、小売、製造業、金融業など様々な業界の企業が進出を検討していると報じた。6500万人規模の市場が手つかずのまま存在するような場所はここにしかない、と、現地の専門家が経済発展の可能性を示唆していることも取り上げた。

The Wall Street Journalの報道姿勢―アメリカ・ミャンマーの期待と懸念―
 クリントン米国務長官は、ここ18ヶ月でミャンマーに政治的な改善が見られたため、経済を開放し、お互いの商業関係を正常化していく旨を述べた。コカコーラやペプシなどの大手企業は、これを機にミャンマー市場に乗り出していると報じた。一方、ミャンマーの十分なインフラ基盤の欠如、法的な不安定さ、さらに労働者の技術の未熟さなどを懸念する声もあると指摘した。大手衣類販売店のH&Mの代表も、ミャンマー市場を評価する一方で、状況が落ち着くまではミャンマーからの輸入はしないと述べた。
 ミャンマー国内でも賛否両論があることを指摘した。早急にミャンマーの経済を発展させるべきだとする人がいる一方で、地方の実業家などは、あまりに早急な発展は、海外の企業に国内市場を独占させることになりかねないと警鐘を鳴らしていることも報じた。

Text by NewSphere 編集部