「私とは何の関係もない」 トム・ハンクス、AIで作成された画像が無断使用されていると警告

Kathy Hutchins/Shutterstock.com

俳優のトム・ハンクスさんが、AI(人工知能)を使って作成された自分の映像が、無断で歯科保険の宣伝に使われているとして、「自分とは無関係」と訴えています。

【画像】AIで作成されたトム・ハンクス

AIで作成された画像に注意するトム・ハンクス

自身のInstagramで明かしたもので、AIで作成したと思われる若い頃のハンクスさんそっくりな写真が投稿に添えられています。

「気を付けて!私のAIバージョンを使って歯科保険を宣伝する映像が出回っています。私とは何の関係もありません」と呼びかけました。

ハリウッド映画業界ではAIを使った仮想俳優の制作が大きな問題となり、全米映画俳優組合(SAG―AFTRA)のストライキでも争点の一つとなっています。

ハンクスさんは、コメディアンのアダム・バクストンさんがホストを務めるポッドキャストでAIについて「現時点であり得る可能性は、自分がずっと32歳のまま、主演する全7本のシリーズ映画を提案できるということだ」と警告したこともありました。

ハンクスさんのSNSには、さまざまな意見が書き込まれています。

「 困ったことに、意図せずAIで生成した架空の人物が実在の俳優に似ていることはしばしばある。意図的にやることも可能だから法整備が必要だと思う」
「アメリカって俳優の住み分けがはっきりしているから、映画俳優がCMに出ることはないんじゃないかね」
「これからこうしたディープフェイク問題が続々出てくるはず」

便利なAIも使い方を間違うと大問題になります。

Text by 川崎 謙三郎