金庫破り歴12年のバス運転手、75年以上『開かずの金庫』を開けることに成功

画像はイメージ(Flicker/ Dennis van Zuijlekom

アメリカのボルティモアにある書店の『レッド・エマズ・ブックストア』は、「開かずの金庫を開けてほしい」とSNS上で挑戦を呼びかけました。

75年以上開かずの金庫に、バス運転手が挑戦

 
 
 
 
 
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オーナーはInstagramで、書店がオープンする前から建物内に置かれていたもので、少なくとも75年以上前の古い金庫だと説明。

この挑戦に名乗りを上げたのは、カナダのウィニペグに住む、バス運転手として働くリック・アマッツィーニさんでした。

CTV Newsによると、彼は12年前に趣味で金庫破りを始めたとのこと。

開かずの金庫に興味のある人たちが集うオンライングループで、この挑戦を知ったといいます。

リックさんは「みんなが冗談でこの金庫のことをグループ上で紹介して、『きみがやるべきだよ』と言ってきたんだ」といい、背中を押されていたと話しました。

これに対し「みんなが交通費を払ってくれるなら受けるよ」と答えたそうです。

その後リックさんは、ボルティモア行きの飛行機代1300ドル(約14万円)を集めるため、クラウドファンディングでキャンペーンを始めます。

すると、わずか4日で目標金額に到達しました。

おそらくグループのみなさんは、リックさんなら出来ると信じていたのでしょう。

ボルティモアに着いたリックさんは、すぐさま金庫のある書店に直行。

金庫の鍵は通常なら1時間くらいで開けられるタイプだったようですが、「いくつか問題があって、普通のやり方では開けられないみたいだ」と、リックさんは早くも壁に直面してしまいます。

初日は5時間ほど挑戦しましたが、お店の閉店時間がきてしまい、金庫を開けられないまま終了。

リックさんは、オンライングループの仲間たちに助けを求めたといいます。

「彼らは知識豊富で、カギの種類や製造会社、どのくらい古いのか、どんな金庫に使われるカギなのか知っていたよ」と、仲間の助けがカギを開けるための大きなヒントになったようです。

次の日、リックさんはお店の開店と同時に挑戦を始め、金庫のダイヤルを回しながら歯車の音を聞き続けていたと話します。

そしてお店が閉まる10分前に、リックさんはついに金庫のカギを開けることに成功したのです。

かかった時間はなんと10時間以上。果たして金庫には何が入っているのでしょうか。

残念ながら、金庫には空っぽの引き出しとペーパークリップ、そして1924年に書かれた明細書が入っていただけでした。

書店のオーナーは大きな期待を抱いていたようですが、リックさんいわく「だいたい開かずの金庫の中には、何も入っていないことが多いんだ」と話します。

リックさんは、自身のInstagramに開けた時の様子を投稿していました。

リックさんは「素晴らしい経験だったよ」といい「開かずの金庫を開けてほしいときは、僕に連絡して欲しい。保証はできないけど挑戦してみるよ」と語ったそうです。

Text by 島田 そら