7時間睡眠の人は「ウイルスに強い」コロナ自衛の基本
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◆予防と抑制のメカニズム
睡眠がコロナ対策として期待されているのは、私たちの身体が本来持っている免疫力を高め、ウイルスに対抗しやすい状態にしてくれるからだ。テレグラフ紙は睡眠の専門家によるコメントとして、眠っているあいだに体内の免疫システムがT細胞を生成すると説明している。T細胞とは白血球細胞の一種であり、病原体に冒された異常細胞に取りついて攻撃してくれる心強い味方だ。十分な睡眠を取ることでT細胞の能力が高まり、異常細胞を狙い撃ちしやすい状態になる。また、T細胞の働きを助けるサイトカインと呼ばれるタンパク質も、十分な睡眠を取ることでいっそう活発に分泌されるようになる。こうして睡眠は免疫系の正常な作用を助けているというわけだ。反対に睡眠不足の状況では、免疫系が混乱して炎症反応が起きやすくなり、ただでさえウイルスに冒された身体への二重苦となってしまう。
このようなメカニズムに加えて、基礎疾患との関連も指摘されている。2型糖尿病を患っていたり心臓血管系に問題を抱えていたりする人々は、コロナに感染するリスクが比較的高いと言われている。長期にわたって睡眠不足に陥っている人はこのような基礎疾患を抱えやすくなることから、結果としてコロナ感染時の危険性を上げることになってしまうのだ。