特別な地位を確立するG-SHOCK 海外セレブ、コレクターも虜に

ジョン・メイヤーらと共同開発した限定モデル|Thomas Ljungdahl / Shutterstock.com

 このような実用性重視の腕時計は、日常的な使用にもってこいだ。WSJ紙は愛用者の声を伝えており、米東部ロードアイランド州で犬の散歩代行サービスを営むクレイトン・ロス氏もその一人だ。多くの時間を過ごす氏にとって、軽量で豪雨にも耐えるGショックは仕事に欠かせないという。

 一方でプライベートの時間にはロレックスを着けるなど、使い分けを楽しんでいるようだ。ほかにも家事中にだけタフなGショックを愛用しているという時計マニアのジェイソン・ブッチェリ氏など、シーンに応じて腕時計を着け替えたいというユーザーに広く支持されている。

◆手首から広がるリラックス
 近年ではリモートワークが普及し、職場と自宅のファッションの境界があいまいになってきている。このような傾向もGショックの利用を促進しているようだ。

 WSJ紙はある男性ユーザーの例として、Zoomのテレビ会議にきちんとした格好で臨むが、画面に映らない足元にはスリッパを履き、そして手元にはカジュアルなGショックを着用することでリラックス感を楽しんでいるというケースを紹介している。さらには単に着飾らないというだけでなく、1998年のクライム・コメディ映画『ビッグ・リボウスキ』のキャラクターが愛用していた「6900」モデルにノスタルジーを感じる腕時計ファンがいるなど、懐かしさも魅力の一つになっている。

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Text by 青葉やまと