テイラー・スウィフトも被害 アメリカのAI規制法の動きは 懸念される大統領選

Chris Pizzello / AP Photo

 近年盛んに使われるようになり、一般にも身近な存在となりつつある生成AI(人工知能)。上手に使えば仕事の効率化に役立つことから、今では多種多様な産業で広く使われているが、同時に情報漏洩や権利侵害、ディープフェイク、信憑性などの問題が山積しており、アメリカ国内では近くより厳しい規制が敷かれる可能性がある。

◆テイラーのフェイクAI画像がXで拡散
 そんななか、ポップスターのテイラー・スウィフトがAIで生成されたフェイクのポルノ画像をX(旧ツイッター)で拡散される被害者となる事件が発生。この報道を受けてホワイトハウス報道官は26日、「(テイラー・スイフトの)偽の画像が拡散されたことを警戒している」とコメントした。

 NBCニュースによると、フェイク画像は24日にXに投稿されて2700万ビューと26万の「いいね」を得た後、投稿を行ったアカウントは閉鎖された。しかしその後も画像がほかのアカウントから再投稿されたり、ほかの画像が出てきたりする「イタチごっこ」の状態に。投稿の出どころは明らかになっていないが、セレブのフェイクのポルノ画像を生成するウェブサイトから来ている可能性があるという。

 テイラー側は画像投稿者を訴えることを考慮していると一部報道されているが、ニューズウィークによると、これらの画像を禁止しているはずのXを訴えることも可能であるという。

Text by 川島 実佳