なぜインドの月面着陸機「チャンドラヤーン3号」は期待されているのか?
インドの月面着陸機「チャンドラヤーン3号」の打ち上げが成功した。その期待や今後はどのようなものか。
◆チャンドラヤーン3号月面着陸機とは
インドは14日、チャンドラヤーン3号月面着陸機の打ち上げに成功した。チャンドラヤーン3号月面着陸機は、月の南極付近への着陸と月面探査実験のミッションを担っている。チャンドラヤーン3号月面着陸機を開発したのは、インドの宇宙機関ISRO(Indian Space Research Organization)。開発に7500万ドルが費やされた。
チャンドラヤーン3号月面着陸機は、推進モジュールとヴィクラム着陸船の2つのモジュールからなる。重さ2148キロの推進モジュールで月の表面近くまで到達させ、わずか26キロの重さのヴィクラム着陸船で、月面でさまざまな科学ミッションを遂行する。たとえば、月で発生する地震活動から月の内部構造を研究したり、月面下約10センチメートルの土壌温度を測定したりする。ヴィクラム着陸船は太陽電池で発電した電力で駆動し、放射性同位体を用いたヒーターユニットで温度制御しながら、14日間の科学ミッションを行う。(スペースニュース)
◆インドの月面着陸ミッションの背景
実は、前回の2019年のチャンドラヤーン2号月面着陸機のミッションは失敗に終わっている。チャンドラヤーン2号月面着陸機が月面から高度約2キロほどに達したころ、突然通信が途絶えてしまった。そのため、当初の予定ではなかったチャンドラヤーン3号月面着陸機の計画が立ち上がり、2020年11月までの打ち上げを目指していたが、延期を重ね、今日に至っている。(CNN)
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