通知来たら2分以内に撮影・シェア 盛らないSNS「BeReal」の人気急上昇

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 2020年にロンチしたフランス発の写真共有アプリ「BeReal」が米国のZ世代を中心に話題となり急成長中だ。その詳細とは。

◆新しい写真共有アプリの「ビーリアル」とは
 ビーリアル(BeReal)の人気が今年に入って急上昇している。アップトピアによると今年に入ってからの月次アクティブユーザー数の伸び率が315%(4月上旬時点)。テッククランチがビーリアルから直接入手した情報によると、2020年1月にスタートした同アプリの今年4月時点でのダウンロード数は767万回で、今年に入ってからのダウンロード数が、ロンチからの累計ダウンロード数の74.5%を占めるとのことだ。アプリは、フランスと米国でとくに人気を集めている。アップストア上の15.4万以上ある評価の平均スコアは4.8/5と高い。

 創業者は、元ゴー・プロ勤務のアレクシス・バレヤ(Alexis Barreyat)と元ITコンサル会社勤務のケヴィン・ペルー(Kévin Perreau)。アップストアページでは、「ビーリアルは、リアルな自分の日常を1日1回の写真で友達とシェアすることができる、最もシンプルな写真共有アプリ」と説明されている。具体的な仕組みは、1日に1度、毎日異なるランダムな時間に全員に警告の絵文字がついた通知が送られ、2分以内に写真を撮ってアップするというもの。指定された時間に半強制的に写真を撮って、アップすること、写真はフロントとバックの両方のカメラを使って撮影されることなど、インスタグラムなどのSNSとは違う「制約」がある。また、友達全員が同じ時間に写真をアップすることや、自分が写真をシェアしなければ友達の写真が見られないといった仕掛けや、毎日の友達の写真は次の写真が撮影される段階でリセットされるという仕様があるのも特徴。フォロワー数のカウンターも存在しない。

 アップストア内の警告では、「ビーリアルはあなたの時間を無駄にしません」「フィルターなしの暮らし」「ビーリアルではあなたは有名にはなれない。インフルエンサーになりたければティックトックやインスタグラムでどうぞ」といったような文言が並ぶ。同時に「ビーリアルは中毒性があります」「ビーリアルはあなたをイラつかせるかもしれません」といった注意書きもある。既存のSNSとの差別化を図りつつ、ユーザーを拡大してメジャーなSNSへと成長していきたいという意図がうかがえる。

Text by MAKI NAKATA