人類を滅ぼす結果にも? 宇宙人へのメッセージ送信、新計画に懸念の声

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 宇宙のどこかに、知的生命体はいるのだろうか? 人類が宇宙でひとりぼっちではないことを証明するべく、地球外に向けてメッセージを送信する取り組みは繰り返し行われてきた。宇宙文明の発見というロマンの一方、人類の安全性を危惧する声が出ている。

◆48年ぶりの新メッセージ
 宇宙文明に向けたメッセージとしては、地球上の生命の鳴き声などを収録し2機のボイジャーに託された「ゴールデン・レコード」が有名だ。米技術解説誌のポピュラー・メカニクス誌(4月4日)はさらに、1974年にプエルトリコのアレシボ天文台から、有名な「アレシボ・メッセージ」が送信されたと振り返る。2進法で送信されたデータを73行・23列の図案に復号すると、DNAの構成や人間の姿形などが現れる内容だ。

 近年、これに手を加えた最新版の電波メッセージを送出しようという動きがある。サイエンティフィック・アメリカン誌は、NASAジェット推進研究所のジョナサン・ジャン研究員らの国際チームが3月、新しいメッセージの図案を含む論文を公開したと報じている。既存の内容をより高い解像度の図案で詳細に表現し、さらに、メッセージの受信者が返信を送れるよう地球の位置が明示された。研究チームは新たな図案をBITGメッセージと名づけ、今後中国またはアメリカの電波望遠鏡から送出するよう提言している。

Text by 青葉やまと