恒星ケプラー90に8つ目の惑星、人工知能が発見 さらなる発見に期待高まる
グーグルは、NASAが誇る先鋭的な惑星ハンター、ケプラー宇宙望遠鏡が収集したデータを用いて機械学習に基づくコンピュータープログラムを開発した。このプログラムは、あまりにも微弱でデータ量が膨大であるために人間が調べ上げるには何年もかかる惑星からの微小な信号に焦点を当てた。
これまで、機械学習は太陽系外の惑星を探索するために利用されてきたが、人工ニューラルネットワークが未知の世界を発見するために用いられたのはこれが初めてである、と考えられている。
「これは実に刺激的な発見だ。惑星から届く信号が極めて微弱であるという困難な状況下においても、ニューラルネットワークを使えば惑星を識別できる、という概念実証に成功したと考えている」。カリフォルニア州マウンテンビュー市を拠点とするグーグルのシニアソフトウエアエンジニア、クリストファー・シャルー氏はそう語った。
ケプラー計画に携わる科学者であるNASAの宇宙物理学者、ジェシー・ドットソン氏は、「次は何が発見されるのだろうかと思いを馳せると、高まる興奮を隠しきれない」という。
「どのような将来性のある知見が得られるのかは誰にもわからない」と彼女は語った。
シャルー氏は、テキサス大学オースチン校の天文学者、アンドリュー・ヴァンデンバーグ氏とチームを組んでこのプログラムを開発した。彼らは基本的にコンピューターを、これまでケプラー宇宙望遠鏡が観測してきた惑星が恒星の前を通過するときの瞬間的でわずかな明るさの落ち込みに基づいて、今まで知られていなかった外惑星の存在を特定できるように訓練した。
二人は、コンピューターが猫の絵と犬の絵を正確に区別できるようになるために、他の研究者が以前使用していたのと同じテクニックを用いたのだ。