メタン排出源・量をグーグルマップで表示、今年後半に

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 地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの一つメタン。2022年開催の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で、2030年までにメタン排出量を2020年比で30%削減する目標が設定され、世界各国でメタン排出削減に向けた取り組みが進められている。その一つが化石燃料の削減への動きだが、グーグルがメタンガスを排出する石油・ガス田のインフラマップを作成する計画を発表した。

◆メタン排出源を特定する「メタンサット」プロジェクト始動
 米グーグルは14日、気候温暖化の要因とされるメタンを排出しているガス・石油施設を人工衛星の画像を使って特定する米環境団体「環境保護基金(EDF)」の人工衛星プロジェクト「メタンサット」と提携すると発表した。メタンを排出する油田・ガス田インフラの地図を作成し、今年後半に公開する計画だと述べた。

 メタンサットには、ハーバード大学、スミソニアン天体物理観測所、イーロン・マスクのスペースXを含む航空宇宙企業4社、ニュージーランド宇宙局、グーグルの科学者やエンジニアを含む70人以上のチームメンバーが参画する(PCマガジン、2/14)。

 EDFの最新型人工衛星は3月上旬にスペースX社のファルコン9ロケットで地球周回軌道に打ち上げられ、1日に15回地球を周回する予定になっている。ハーバード大学とスミソニアンの科学者らが油田やガス田の衛星画像をグーグル・クラウドやAIで分析し、大量のメタン排出源と排出量を追跡・確認する。

 グーグルはAI画像検出ツールを使って衛星からのデータを分析し、石油・ガス産業の一部と考えられるさまざまな人工構造物にラベルをつけ、世界最大の二酸化炭素排出企業を表示した地図を作成する。プロジェクトの科学者らが、その地図データとメタン検出データを比較し、石油・ガス産業が世界のメタン排出量の増加にどの程度関与しているかを突き止めることが可能になる。

Text by 中沢弘子