中国、風力・太陽光発電が急増 目標を5年早く達成の見込み
世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国の中国。近年、脱炭素への取り組みが加速している。中国は2020年、2030年までに国内総生産(GDP)あたりのCO2排出量を2005年比で65%以上削減し、2060年までにカーボンニュートラルを実現することを表明した。その一環として、石炭から再生可能エネルギーへの転換を図っているが、その現状は……。
◆グリーンエネルギー発電目標 5年前倒しで達成見通し
中国の習近平国家主席は2020年、中国の太陽光と風力による発電について、2030年までに1200ギガワット以上にすると表明していたが、このまま発電施設の建設・運転開始が進めば、発電目標を5年前倒しで達成できる見通しがある。また、それによって、地球上の二酸化炭素(CO2)排出を、想定を上回る早さで抑制できる可能性があるという。
アメリカの非営利環境団体グローバル・エナジー・モニター(GEM)がまとめた報告書によると、太陽光発電だけでも、2025年までに世界の大規模太陽光発電施設を85%増加させる勢いで伸びている。昨年世界的に再生可能エネルギーに5000億ドル(約71兆円)近く投入されたが、その55%を中国が占めた(ブルームバーグNEF)。
今年第1四半期の時点で、中国の実用規模の太陽光発電容量は228ギガワットに達し、これは世界のほかの地域を合わせた容量よりも多い。風力発電においても大きく前進している。陸上と洋上を合わせた風力発電容量は現在310ギガワットを超え、2017年の2倍、中国に続く上位7ヶ国の合計とほぼ同水準になる。
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