絶滅に向かうキタシロサイ 体外受精は救済手段となり得るのか

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ジンバブエ サイの違法取引への取り締まりを試みる
 体外受精に関する議論が続く一方で、スーダンの死によってアフリカ大陸におけるサイの窮状に関心が高まっている。例えば、ジンバブエはシロサイクロサイの生息地である。2009年の統計では、約425頭のクロサイと約300頭のシロサイがジンバブエ国立公園民間保護区域に生息していた。

 野生動物の違法な殺害や搾取を止めるための努力の一環として、ジンバブエ政府は野生動物たちの法的保護を実施した。国立公園・野生動物法(第20章第14節)に明記された規定に基づいて、違反に対する厳しい取り締まりを伴うものだ。サイは現在「特別保護動物」に分類され、狩猟や殺害は禁じられている。そして違反者には、初犯で9年、2回目で11年の実刑判決が課せられる。

 厳罰をもってしても、密猟者は尚も自らリスクを侵し、結局最後には複雑な組織犯罪ネットワークの手先となる。多くは、密猟は金になるとの約束に惹きつけられた貧しい無職の村落出身者である。野生動物の違法取引を撲滅させるためには、このような組織上層部の逮捕を伴うべきである。(そして多くの場合なされていない)

 国立公園・野生動物法では、野生動物への攻撃に使用されたあらゆる装置、車両や武器の没収を定めており、独自の判断でそれらを押収、処分する権利を州に与えている。このような法的保護にも関わらず、十分な資金を確保できないことや取り締まりの緩さ、また汚職により、変化の兆しはなかなか見えてこない。

 南アフリカのオンライン日刊紙デイリー・マーベリックは、サイの角の違法取引と関連する汚職はジンバブエだけでなく、他のアフリカ諸国8カ国においても同様であると報じた。

Text by Global Voices