自衛隊 海外の反応まとめ
近隣諸国との対立が取り上げられる中、日本の自衛隊が変わろうとしている。
自衛隊とは、日本における防衛組織であり、その役目は日本の国民や領土領海領空を侵略から守ることとされている。まずは侵略を受けないようにふだんからの外交努力などが大切であるが、万が一侵略を受けた場合のことを考え、自衛隊は国を守るために、必要な装備を備え、訓練を重ねている。
近年では、隣国との政治的対立が活発化しており、日本政府による自衛隊の位置づけが、たびたび注目を集めるようになった。
外交上、重要な意味を持つ自衛隊であるが、日本国内に目を向けると、近年の少子高齢化に伴い、自衛隊隊員が不足する問題が懸念され始めた。防衛省からは、それらの問題に対処すべく自衛隊隊員の育成の充実を図るとの声明も出された。
他方、自衛隊自体の位置づけにも変化が生じており、宇宙分野における自衛隊の意義が見い出され始めている。
以下、昨今の主要な海外の反応をまとめる。
1)自衛隊の離島上陸訓練、米を意識? “戦う意志を示している”と米専門家
合同での上陸作戦の演習は、自衛隊にとっては比較的最近になってのことだが、中国と領有を巡り対立している小さな島々での防衛能力を向上させようとの考えからだ、とAP通信は報じている。
ホノルルに拠点を置くシンクタンク「パシフィック・フォーラムCSIS」のブラッド・グラッサーマン氏は、合同演習は日本が相手国からやり方を学び習得するためだけではなく、同盟国であるアメリカ側に日本は戦う意志があるのだと示すことにもなる、としている
(安倍晋三首相は2013年12月、自衛隊の中に新しい上陸作戦部隊の創設を考えていると述べた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、新部隊は、全ての離島へのいかなる侵略に対しても瞬時に奪還を図るためだという。海外の有識者は、自衛隊にとって島の奪回という筋書きはとても現実味のあるものだ、とみている。)
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2)必死の自衛官募集策に海外注目 AKB起用、写真集発売…最大の敵は若者の無関心
ロイターとオーストラリアの公共放送スペシャル・ブロードキャスティング・サービス(SBS)がそれぞれ、日本の自衛隊が若い世代の関心を引くための努力の一環として、若者文化を取り入れたプロモーションを行っていることを報道。
ロイターは、自衛官募集にAKB48の島崎遥香を起用したことや、女子高生が戦車に乗って戦うTVアニメの『ガールズ&パンツァー』などを紹介している。
若い世代の自衛隊への無関心が影響しているようだ。ロイターは、家族や友人に自衛隊関係者がいないと若い世代にはあまりその存在を認められていない、との隊員の言葉を引用している。
これらの背景にあるのは、自衛隊が日本社会の急激な少子化で隊員の新規採用に苦労しているということが、海外メディアで取り挙げられている。
(現在の自衛隊の隊員数は22万5000人あまりだが、現状でも充足率91.3%と、定員を満たしていない。防衛省は自衛隊隊員の手厚い育児支援を図るべきと提案しているが、自衛隊がどこまで解決策の手を広げるか、今後が注目される。)
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3)海上自衛隊の「ミスコン」アプリに海外も注目
日本の海上自衛隊は昨年9月、スマートフォンアプリ「Mr.&Ms. JMSDF」をリリースした。このアプリでは、海上自衛隊の男女隊員各3名のムービーが視聴でき、人気投票を行うというもの。
タイム誌によると、海上自衛隊の広報官は、「日本の若者には、多くの選択肢が可能だが、その中で海上自衛隊についてよく知らない人が多い」、「彼らが、アプリを通し、海上自衛隊の現場を見て、関心を持ってもらえればと思う」と述べているという。同誌は、自衛隊が常に人員不足に悩んでいると指摘している。
(米国のアジア専門家は、韓国・中国との緊張の高まりや、震災での救助活動の高評価などにより、以前より日本国民の自衛隊への関心と支持は強くなっているとみている。ただし、依然として国民は軍備拡大を好まないだろう、とも指摘している。)
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4)自衛隊、“宇宙部隊”創設へ 「ガンダムプロジェクト」と海外から注目 そのミッションとは
防衛省は2019年をめどに自衛隊に宇宙部隊を発足させる方針を決めた。宇宙部隊は、地球の周りを回っている危険な宇宙ごみなどから人工衛星を守る任務を担う。
宇宙部隊の創設に関し、韓国の『東亜日報』は、中国をけん制する狙いがあるという東京新聞の報道を紹介している。近年、中国は宇宙の軍事利用拡大に意欲を示している。日本の宇宙部隊の創設は中国でも注目を集めるだろう、という意見が『Yahoo!』にも多数寄せられた。
(宇宙部隊に関し、海外メディアも注目している。オーストラリアのSBSやパキスタンの『Daily Times』は、陸海空に次ぐ「第4の戦場」といわれる宇宙分野でも、日本はアメリカとの連携強化を図る、と報道している。その一方で、宇宙部隊創設が、宇宙の軍事競争につながるのでは、と懸念する声も聴かれた。)
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