「Everything Everywhere All at Once」 ミシェル・ヨーの経歴に「すごい」

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ハリウッドとアジア、両方の映画界で確固たる地位を築いたミシェル・ヨーさん。

【画像】ミシェル・ヨーの現在に「若々しい」

彼女は1962年8月6日、マレーシアの裕福な家庭に生まれました。

ミシェル・ヨーの過去と現在

幼少期からクラシックバレエに打ち込み、イギリス・ロンドンの王立舞踊アカデミー(Royal Academy of Dance)で本格的に学んでいた経歴の持ち主です。

しかし、ケガによりバレリーナの夢を断念。

その後、1983年に「ミス・マレーシア」に選ばれたことが転機となります。

香港の映画界にスカウトされ、女優としての道を歩み始めました。

1984年、香港映画『デブゴンの快盗紳士録』で女優デビュー。

翌年には『レディ・ハード 香港大捜査線』でスタントなしの本格アクションに挑戦し、一躍注目の存在に。

武術の経験がないまま現場で学んだとは思えないほどのパフォーマンスに、観客は驚かされました。

ジャッキー・チェンと共演した1992年の『ポリス・ストーリー3』でもそのアクションは話題に。彼女のしなやかな動きと身体能力は、バレエで培われたものだったのです。

2018年の映画『クレイジー・リッチ!』では、アジア系家族の重厚な母親役として強烈な存在感を放ちました。

そして2022年、映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で主演。

多次元宇宙を舞台にした独特な世界観の中で、母親としての愛と葛藤を見事に表現し、アジア人初のアカデミー賞主演女優賞を受賞するという歴史的快挙を達成しました。

授賞式でのスピーチでは、「女性の皆さん、自分の全盛期を他人に決めさせないで」「夢を諦めないで」と力強く語り、多くの人の心を打ちました。

40年近いキャリアを通して、ミシェル・ヨーさんは常に自分自身をアップデートし続けています。

Text by 浅田 一