洞窟で発見された新種のカタツムリ 「指輪物語」キャラの役割と性格から命名
画像はイメージ(Flicker/ gailhampshire)
ブラジル北東部にある洞窟でカタツムリの新種2種が発見され、驚きの名前が付けられました。
【画像】「着眼点がすごい」指輪物語キャラ役割にちなんだ名前のカタツムリ
この発見は、出版社「PENSOFT」が展開しているドイツの学術誌「Zoosystematics and Evolution」に掲載されています。
特徴は殻の表面に無数の突起
見つかったのは、「グルナ・ド・ペドロ・カッシアーノ」と呼ばれる石灰岩の洞窟。
地下環境に棲むこれらのカタツムリは、淡い体色で殻はもろく、体長は約3〜5mmと非常に小さいのが特徴です。
さらに、殻の表面にはトゲ状の突起があり、これはブラジルの淡水カタツムリとしては非常に珍しいとされています。
今回命名されたのは、「イディオピルグス・エオウィネ」と「イディオピルグス・メリアドキ」の2種。
2001年〜2003年に公開された映画『ロード・オブ・ザ・リング』が名前の由来です。
『ロード・オブ・ザ・リング』は、架空の世界(中つ国)を舞台に、悪の力を封じた指輪をめぐる冒険を描いたファンタジー小説が映画化されたもの。
それぞれ、過酷な環境に立ち向かう姿勢が勇敢な女性「エオウィン」を、自然とともに生きる姿勢が森を守るホビットの「メリー」を思わせるとして、見た目ではなく登場人物の性格や役割にちなんで命名されたそうです。
主導したのは、フィンランド自然史博物館のロドリゴ・B・サルバドール博士。
博士はこれまでも新種に本や漫画、ダンジョンズ&ドラゴンズ、ビデオゲームなど、さまざまなポップカルチャー由来の名前をつけてきたことで知られています。
彼は「昔はギリシャ・ローマ神話やシェイクスピア作品から名前を取るのが一般的だったが、今ではファンタジー作品も『現代の神話』と見なされる」と言及。
続けて「自分はその伝統を続けているだけ」と語りました。
この発見に対して、ネット上では「これはメモっておこう」「ネーミングのセンスが良い」といった、ユニークな命名が話題を呼んでいます。
ほかにも「カタツムリに『ロード・オブ・ザ・リング』のキャラの名前をつけたって?それってもうファンタジーの世界だ。じゃあ次は“巨人が実在する”って話もアリ?」といった声もあがっています。