なぜ日本で「イカゲーム」が生まれなかったか? 日韓作品の違いで交わされる議論
Chongkian / Wikipedia Commons
世界中で大ヒット中の韓国発ドラマ「イカゲーム」。
借金を抱えた参加者456人が巨額の賞金を懸けてデスゲームに参加する内容で、視聴者は手に汗握る展開にハラハラしてしまいます。
「イカゲーム」を生み出せなかった日本
これまでにも韓国は、映画「パラサイト 半地下の家族」やドラマ「愛の不時着」など、世界レベルで人気の作品を多く生み出してきました。
一方で日本でも、藤原竜也さんが主演を務め、天海祐希さん、香川照之さん、松山ケンイチさんなど豪華キャストが出演した映画「カイジ」が話題となりました。
藤原さん演じる人生の負け組カイジが、多額の借金を抱えたことによりギャンブルクルーズに参加し、命を懸けたゲームをするといった内容です。
過去にも「バトル・ロワイアル」など、デスゲーム系の作品は国内でもヒットしてきましたが、なぜ日本の映画業界はイカゲームを生み出せなかったのでしょうか。
海外の人気掲示板「Reddit」では、この点について議論が交わされています。
韓国の作品について、「韓国映画は暗い場面とカラフルな場面といった使い分けなど、プレゼンテーションが上手い」「迷路や謎の仮面、不気味な遊具を映す予告でもう目を引かれる」「SNSでたくさんの宣伝が流れてきて、目にするうちに気になって視聴を始めた」といった声があがっています。
SNSを活用した宣伝、そしてその宣伝に映る視覚からの情報がまず世間の心を掴み、見始めた視聴者が周囲に勧めるといった相乗効果をもたらしているのでしょう。
また「Quora」には「日本の映画は映像が暗くて結末が予測可能、そして日本特有の可愛らしさも捨てきれていない」「韓国は歌でも映画・ドラマでも、世界を意識して制作されている」「日本はドラマや映画より、アニメとか漫画の方が世界に通用するから、そっちに力を入れているのでは」など、様々な視点からの意見が寄せられました。
このように日本の業界がイカゲームを生み出せなかった、またこれまでのヒット作を超えられない要因は複数あるのでしょう。
日本だけでなく、他国のエンタメ業界も、韓国の技術や手法、宣伝などから多くのことを学んでいるようです。