「日本がリーダーになれると示した」安倍首相の海外メディア評価
BBCに寄稿した英王立国際問題研究所上級研究員のジョン・ニルソン=ライト氏は、安倍首相は二つのイメージがあったと述べる。国内では愛国主義的なアジェンダで保守層にアピールしたが、外交政策では本質的なプラグマティストとして行動した。どちらも国内外での日本人のプライドを回復させるためで、修正主義のナショナリスト、実用主義のリアリストのどちらも、安倍首相を正しく表現していると述べ、とくに後者としての顔を評価している。
◆トランプ氏に接近で危機回避 戦略的思考も評価
安倍首相の功績として、海外メディアがとくに注目するのが外交・防衛政策だ。なかでも評価されるのが米トランプ大統領との関係で、豪メディア、イースト・アジア・フォーラムの社説は、安倍首相は世界の中ではトランプ大統領とのポジティブな個人的友情を築いた数少ないリーダーの一人だとする。その結果基地問題や自動車関税などで最悪の事態を避けることができ、国内でも称賛されているとした。
エモット氏は、安倍首相はトランプ大統領とはときには言いなりになるような近い関係を続けたが、貿易などの問題に関しては、より自立した日本を目指したとする。例としてアメリカが抜けた後の12ヶ国を説得してTPPを救い、EUやイギリスなどとの2国間貿易交渉に乗り出したことなどをあげている。
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