英、国際結婚できるのは金持ちだけに? 家族ビザ申請の最低年収、大幅引き上げへ

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 年間移民数が67万人を超え、大量の移民流入問題に直面するイギリス。度重なる移民法改正を行ってきたが、移民数増大を抑えることができず、家族ビザ発給を厳格化するという強硬策を発表した。新たな規定によって国際結婚が難しくなる可能性もある。

◆家族ビザ申請、年収2万9000ポンド以上に厳格化
 2024年春以降、イギリス市民またはすでにイギリスに定住している人は、海外にいるパートナーがイギリスに同居するためには、最低2万9000ポンド(約524万円)の年収があることを証明する必要がある。ジェイムズ・クレバリー内相が4日、家族ビザ発給に関する新たな規定として、イギリス市民で外国籍の配偶者と国内で居住する場合、家族ビザ申請要件として最低3万8700ポンド(約700万円)の年収があることを課すと発表。その後、最終的に3万8700ポンドまで引き上げるが、来春は2万9000ポンドまでにとどめると修正。いつ3万8700ポンドにするかは明らかにしていない。

 閣僚は、収入基準の引き上げは、近年記録的な高水準に達している移民数を削減し、家族が自活できるようになるのに役立つとした。家族ビザへの変更により、政府は年間1万人の純移民が減少すると見込んでいる。今年6月までの12ヶ月間、家族ビザによる純移民数は3万9000人であった。同期間の純移民総数は67万2000人であり、政府は合法的移民への広範な改革によってこの数を30万人削減しようとしている。(BBC、12/5)

Text by 中沢弘子