トランプ氏の逮捕・起訴、アメリカ人の反応は? 大統領経験者で初

罪状認否のため出廷したトランプ前大統領(4月4日)|Seth Wenig / AP Photo

◆今後も続くトランプ氏の法的トラブル
 トランプ氏の法的トラブルはこの件だけでは終わらない。ABC二ュースによると、トランプ氏在任時に司法長官を務めたウィリアム・バー氏は、口止め料支払いの件に関して「メリットがない。これは明らかに(民主党員であるアルビン・ブラッグ検事の)政治的な検事権の濫用だ」と語ったが、機密文書持ち出しと隠ぺいは深刻な罪であると話した。しかしバー氏の発言は、同氏の司法長官在任時にトランプ氏の顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏が、ダニエルズ氏に口止め料を支払ったことで有罪判決を受け服役した事実と矛盾している。

 トランプ氏は4月中に、性的暴行に関する名誉棄損訴訟でニューヨークの裁判所に再び出廷する予定だ。その後はジョージア州での選挙法違反や、1月6日連邦議会襲撃事件や機密文書持ち出しと隠蔽の容疑に関しても、次期大統領選が本格化する2024年以前に訴追される可能性が高いと見られており、共和党予備選への影響に注目が集まっている。

Text by 川島 実佳