仏国旗の色変更、3年間知られず マクロン大統領の真意は?

Yoan Valat / Pool Photo via AP

 フランス国旗の青色を、マクロン大統領が明るい色合いから濃いネイビーブルーに変更していたことがわかった。色の変更はこれまでほとんど気づかれなかったが、フランスメディアが報じたことから、注目を浴びることになった。賛否が分かれており、変更の意図に関してもいくつかの憶測が出ている。

◆こっそり変更? 実は2018年から
 国旗の色変更のニュースを報じたのは、フランスのラジオ局ヨーロッパ1だ。マクロン大統領は2020年7月、大統領官邸の運営責任者やアドバイザー、海軍士官らの提案を受け、変更を命じたという。この話は「Elysee Confidentiel」という9月に発売された本の中に書かれていたものだ(ウェブ誌『クオーツ』)。

 ユーロニュースによれば、ネイビーブルーの国旗はすでに2018年の12月31日のテレビ演説から、大統領のスピーチの際に使われているという。豪ニュースサイト『news.com.au』は、変更された国旗は1年前から大統領官邸であるエリゼ宮での大統領の記者会見で登場し始め、いまではほかの政府機関でも登場するようになったとしている。BBCによれば、大統領府は公式に国旗の変更を発表していない。またほかの組織に対して、同様の変更を命じてもいないという。

Text by 山川 真智子