沖縄県民投票、反対7割 海外メディアはどのように伝えたのか

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◆拘束力なし、7割でも撤回は無理
 今回の投票では「反対」が7割を超えて圧倒的だったことを、海外メディアは大きく報道しているが、多くが民意の反映は極めて困難と見ている。その理由の一つが、投票結果が法的拘束力を持たないことだ。「反対」が有権者数の4分の1を超えたことで、知事には総理大臣とアメリカ大統領に通知する、結果の尊重義務が生じてはいるが、政府の方針を撤回させることはできない。もともと政府は、移設は普天間の危険を放置しないためのものだとしており、投票の結果にかかわらず、工事は継続することを明言している。

 中央大学の元教授のスティーブン・リード氏は、移設は地方政府の問題ではなく外交政策に関するもので、すでに決まったことだとし、政府が方針を転換する可能性はないだろうとロイターに話している。新潟県立大学の山本吉宣教授は、投票結果は玉木沖縄県知事にとっては交渉カードになり得るが、今すぐの影響力は期待できず、解決には程遠いとAFPにコメントしている。

◆投票は民主主義のテスト、民意を軽視するなかれ
 もっとも、今回の投票をポジティブに見るメディアもある。APは、拘束力はないものの、投票は移設計画への沖縄の感情を強調し、政府にプレッシャーをかけることになるとしている。ガーディアン紙は、今回政府が辺野古での埋め立て工事を続けることで地元の感情をあっさり片づけるなら、非難されるリスクにさらされるとしている。同紙のインタビューに答えた、琉球大学の島袋純教授は、投票は住民の声を届ける大切な機会であり、日本の民主主義が機能しているかどうかを測るテストになると投票前に述べていた。

 ANNの世論調査では、62%の回答者が、安倍政権は今回の投票結果を尊重すべきと答えている。前出のリード氏は、投票結果は今年の衆院選に影響し、辺野古移設に反対する野党の立憲民主党の得票を押し上げる可能性もあると指摘。沖縄だけでなく、全国でかなりの違いを生むこともあるかもしれないとしている。移設問題の根本的解決は非常に困難だが、沖縄の、そして全国の民意に、政府がどう対応するのかに注目したい。

Text by 山川 真智子