「ペロシ大統領」政府閉鎖解除で株上げたペロシ氏 “戦闘姿勢”に国民好感

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◆朝食に釘を食べると冗談、ペロシ氏はアメリカ版「鉄の女」
 ではアメリカのメディアはペロシ氏とトランプ大統領の対決をどう見ているのだろうか? CNN(電子版)は1月24日、政府機関閉鎖が解除される前に、「ナンシー・ペロシは自分の(下院議長としての)パワーを効果的に利用した。トランプ大統領はワシントンで厳しいレッスンを学んだ」と報道し、ペロシ氏がトランプ大統領の一般教書演説を拒否したことを高く評価。また、「こんな小さな勝利でさえ、このカリフォルニアの民主党員(ペロシ氏)は、これまでトランプ大統領と対立してきた多くの人々と異なり、(トランプ氏と)にらみ合う役割を無理なくこなしている」と称えた。

 また、アトランティック誌(電子版)は1月25日の記事で、「彼女(ナンシー・ペロシ)は以前、朝食に釘を食べると冗談を言ったことがある。彼女は戦闘態勢が整った戦士だ」とペロシ氏が文字通り「鉄の女」であると述べている。

 男女問わず人々を馬鹿にしたり、あざ笑ったりしてやり込めてきたトランプ大統領だが、今回はペロシ氏に見事にやり込められ、降伏せざるを得なかった。今後、この戦いがどう進化していくかとともに、ペロシ氏が2020年の米大統領選出馬への野望を見せるのかにも注目したい。

Text by 川島 実佳