トランプ氏「アリゾナ選挙で不正」 民主党勝利の上院選で、根拠なく主張
◆開票作業の遅れは郵送投票が原因
CNNの11月11日付報道によると、アリゾナ州では有権者の75%が郵送により投票するため、毎回開票が他州よりも遅れるという。つまり、投票日当日にリードしていても、開票の進度によっては1週間後の結果がまったく違っている可能性もあるのだ。
また、トランプ氏は「選挙に汚職があった」と軽々しく疑いを投げ掛けたが、アリゾナ州ではダグ・デューシー州知事も、州内の選挙を監督するミシェル・レーガン州務長官も共和党員だ。この2人が司る同州選挙に本当に不正があったならば、責任はもちろん共和党側にある。
トランプ氏のツイートを受け、デューシー同州知事は9日、その内容を遠回りに否定する意見をツイッターに投稿。「全ての票に意味がある、とはよく言われるが、アリゾナ州上院選が良い例だ。合法的に投じられた票は全て数えられなければならない」と述べ、トランプ氏をけん制した。
また、今回の上院選で不出馬を表明し、事実上議員を引退したアリゾナ州選出のジェフ・フレーク現上院議員もツイッターで、「ミスター・プレジテント、アリゾナの選挙に汚職があったという証拠はどこにもない。選挙では毎回、数千人のアリゾナ州民が党派を超えて作業を行い、すべての票が数えられることを確認している」と述べ、トランプ氏の主張に脈絡がないことを指摘した。
アリゾナ州の上院選に決着が付き、上院選で残すところは、僅差の開票結果により票の再集計が行われているフロリダ州と、上位候補2人の決選投票が行われるミシシッピ州のみとなった。この2州で民主党が勝利した場合、上院における民主党の議席は49に躍進する。
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