「民主党がハッキング」共和党知事候補、投票2日前に主張 「利益相反」で物議も

C.B. Schmelter / Chattanooga Times Free Press via AP

◆選挙2日前、証拠なく「民主党がハッキングした」と告発
 追い詰められたケンプ氏はその2日後の4日、中間選挙の2日前になって驚きの行動を起こした。NBCニュースの4日の報道によると、ケンプ氏は証拠も示さずに「ジョージア州の有権者登録システムに民主党がハッキングを仕掛け、現在捜査中だ」と発言したのである。

 これは、選挙を司る州務長官の地位を利用して、投票日直前にエイブラム氏陣営を攻撃しようとするケンプ氏の「職権濫用」に他ならないとみられている。ケンプ氏による証拠のない怪しげな告発が今後どのように進展し、6日の選挙結果にどのような影響を及ぼすのか注目が集まる。もしケンプ氏が当選した場合でも、このような職権濫用行為により選挙結果が無効化されたり、ケンプ氏陣営が虚偽の告発を行い選挙結果を左右しようとした罪に問われる可能性もあるだろう。

Text by 川島 実佳