次は誰が? 加速するトランプ政権閣僚・職員の辞任劇

Andrew Harnik / AP Photo

 昨年に続き、今年に入っても米ホワイトハウスでは上級職員の辞任(または辞任を装った解雇)が続いている。最近ではDV疑惑でホワイトハウス秘書官だったロブ・ポーター氏が辞任したほか、その後を追うようにポーター氏との交際が噂された広報部長ホープ・ヒックス氏、そしてゲーリー・コーン米国家経済会議(NEC)委員長も辞任した。

 今後も辞任・解雇の波は続きそうだが、では次は誰になるのだろうか? 今、アメリカで近々辞任、または解雇されるのではないかと噂されるホワイトハウス職員と閣僚を紹介する。

                                                                                                                 

◆H.R.マクマスター米大統領補佐官
 陸軍出身のマクマスター氏は、マイケル・フリン氏の後継として、2017年2月に大統領補佐官(国家安全保障担当)に就任。しかし、軍隊も政治経験もないビジネスマンであるトランプ大統領との関係は良好なものではないといわれている。

 2018年3月1日付のNBCニュース記事によると、マクマスター氏は来月中にも辞任する方向で現在ホワイトハウス内で調整が進んでいるという。NBCはマクマスター氏の後継としては、ジョージ・W・ブッシュ政権時代に大統領補佐官コンドリーザ・ライス氏の下で働き、現フォード・モーター社副社長を務めるスティーブン・ビーガン氏が候補に挙げられていると報道した。

 しかし、政治サイト『ポリティコ』は同日、トランプ大統領がNBCニュースの報道について「フェイクニュースだ」と主張していると報道。しかし、トランプ氏の「フェイクニュース」主張はこれまでの実績からあてにならないため、マクマスター氏の今後の去就は今のところ謎である。

◆ジャレッド・クシュナー&イヴァンカ・トランプ夫妻
 トランプ氏の大統領就任とともに、上級顧問としてホワイトハウス入りしたトランプ氏長女のイヴァンカ氏、と、その夫でトランプ氏にとっては娘婿にあたるジャレッド・クシュナー氏の今後の行方も危ぶまれている。

 米政権では大統領が家族を職員または閣僚として雇うことを禁じる法律があるはずが、共和党が牛耳る米議会が知らん振りをする中、2人はいまだにホワイトハウスに居座り続けている。米国民の多くはこの2人が自己のビジネスに利益をもたらすため政権入りしたと考えているようだ。

 ABCニュースによる3月2日付報道によると、クシュナー氏が一族のビジネスおよびローンなどに関連して他国と複雑な関わりを持っていることから、トランプ大統領が懸念を抱いているという。実際、3月5日付 ニューズウィーク(電子版)の報道によると、クシュナー氏はカタール政府が同氏一族のビジネスに対するローンを断ったことから、昨年の近隣諸国によるカタールとの国交断絶を支持した疑いが持たれている。

 また3月2日のCNNの報道によると、イヴァンカ氏はイヴァンカ氏で、カナダ西部バンクーバーのトランプ・ホテルとトランプ・タワーに関するビジネスに関して連邦捜査局(FBI)の捜査対象となっているという。ビジネスと政治を絡めすぎているこの2人が辞任に追い込まれるのも遠くないかもしれない。

◆まだいる! 辞任の可能性がある閣僚たち
 トランプ政権の閣僚にも辞任に追い込まれそうな人々が多く存在する。まずは、FBIによる2016年の米大統領選ロシア共謀疑惑の捜査から忌避したことからトランプ氏の怒りを買ったジェフ・セッションズ司法省長官だ。トランプ氏はこれまで何度もセッションズ長官をツイッターで攻撃している。

 また、昨年9月にはトム・プライス前厚生長官がチャーター機の公務使用で辞任に追い込まれたが、トランプ政権では公費の無駄遣いをする閣僚が続々現れている。米紙ニューヨークタイムズの2月27日付報道によると、ベン・カーソン住宅都市開発長官は公費3万1000ドル(約330万円)でオフィスのダイニングテーブルを購入しようとし(現在購入キャンセル中という)、またABCニュースの3月8日付報道によると、ライアン・ジンキ内務長官はオフィスのドアに13万9000ドル(約1480万円)を費やしたことが発覚して問題になっている。

 2018年11月の中間選挙まで残すところあと8ヶ月。今後、政権の印象改善のために閣僚や職員の辞任が相次ぐというシナリオは十分考えられそうだ。

Text by 相馬佳

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