慰安婦新方針:韓国の「譲歩」に注目する米紙 北朝鮮問題を考慮と分析

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◆日本側は反発
 康氏が発表した新方針に対し、日本側は即座に反発した。ロイター(1月9日)では、慰安婦の救済に向けさらなる措置を求める韓国に対し、「全く受け入れられない」とする日本側の立場を報じた。新方針は合意の見直しを求めないとする一方、元慰安婦らの「名誉と尊厳の回復」に向けたさらなる努力を期待するとしている。康氏は日本に期待する具体的な行動を詳述しなかったが、韓国外務省のある幹部は、「補償金よりも自発的で真摯な謝罪」を求めているとロイターに語ったという。

 日本の河野外相は臨時会見を開き、「北朝鮮の脅威に対峙をしている中で、日韓両国が様々な分野で協力を進め、未来志向の関係を築く上で、この日韓合意は欠くべからざる基盤となっている」とし、合意の実行を求める意向を表明した。ロイターの記事では、日本側は2015年の合意へのいかなる追加措置をも拒否する構えだとしている。

 ニューヨーク・タイムズ紙は、韓国に合意の実行を求めるとする菅官房長官の反応を伝えた。また、合意自体についてアメリカ側が賛同しているとも述べている。日韓両国と同盟関係にあるアメリカは、アジアの主要2国の協力は地域の安定性向上に寄与するとの評価の下、合意を賞賛している模様だ。

                                                                                                                 

◆立ち位置に苦しむ文在寅政権
 新方針は再交渉を求めないとする一方、日本の追加的な努力を期待するとしており、矛盾したメッセージをはらむ。北朝鮮問題で日本との連携を必要とする一方、韓国国内では合意への不満が高まっており、韓国政府は難しい立場に置かれていると見られる。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、北朝鮮の存在を理由として、摩擦を抱えてきた日韓両国が協調を迫られていると分析する。

 しかしニューヨーク・タイムズ紙によると、慰安婦問題をめぐる2015年の合意については、韓国国内で根強い批判がある。合意は朴槿恵大統領時代に結ばれたが、氏には現在、汚職と職権乱用の容疑が掛けられている。こうした中で後継の文在寅大統領下の作業部会は、日韓合意の経緯を再調査し、前政権が犠牲者の声を十分に反映していなかったとの結論に至ったようだ。

 河野外務大臣は、合意の着実な履行を求める立場を表明している。10億円の扱いについては、韓国側の説明をまずは聞きたいと会見で記者団に語った。

Text by 青葉やまと

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