メディアが教えてくれない 5つの世界重要ニュース
日本のメディアは、衆院解散総選挙のニュースでもちきりだ。あまり詳しく報じられない、世界の重要ニュースを5つ、紹介する。
1.堕ちたヒーロー-元CIA長官、不倫問題を理由に突然の辞任-渦巻く疑念
9日、CIAの長官ペトレイアス氏が突如辞任。不倫問題が理由と報道された。お相手も既婚者のW不倫だ。英雄と評され人望も厚かったこの人物が、なぜFBIにこんな私事を暴かれ、なぜこの時期に―? 疑惑が渦巻く3点に、海外紙は注目した。
2.ロムニーが大統領になれなかったワケ
6日、アメリカ大統領選はオバマ大統領の再選という形で幕を閉じた。終盤は接戦が伝えられていたものの、結果的には激戦州の多くをオバマ氏が制し、ロムニー氏は敗れた。激しい選挙活動を終えた今、ロムニー氏の敗因と今後の動向を、海外各紙の報道から探る。
3.アメリカ「財政の崖」は回避できるか?―海外各紙は、両党の歩み寄りに着目―
アメリカは年明けに減税失効と歳出の自動削減が重なる、「財政の崖」問題が訪れる。国内だけでなく、債務危機に苦しむ欧州各国なども動向に注目している。オバマ大統領は問題回避のため、議会の民主党・共和党指導部との協議を行う。
海外各紙は、短期的には「財政の崖」回避に向け共和党がどう歩み寄るか、長期的にはアメリカの経済財政政策の行方に着目した。
4.泥沼のシリア内戦―海外紙は隣国トルコ・イスラエルで高まる緊張に着目―
アサド政権と反体制派の内戦が20ヶ月以上続くシリア。これまでに4万人以上の死者、40万人以上の難民が生じている。戦闘はトルコ国境やイスラエル占領 下のゴラン高原にも拡大している。12日には、トルコ国境に面する街で、シリア軍の戦闘機が国境付近を爆撃。少なくとも20人が死亡した。さらに、シリア からの砲撃に対し、イスラエルが「警告」としてミサイルを2日連続で発射した。これは両国停戦後の1974年以来の措置となる。
海外紙は、主にトルコ・イスラエルのシリアに対する異なる懸念に着目した。
5.EU、CO2対策どころではない?
欧州委員会は12日、国際線の航空機に対する二酸化炭素(CO2)の排出規制について、国際的なルールが決まるまで実施を凍結すると発表した。EUは、 2012年1月から、国際線を運行する、海外企業を含めた航空会社に対し、CO2排出超過分の購入を義務付けていた。しかしEUの措置には、中国やアメリ カ、ロシア、インドなど各国が強い反対を示し、対抗措置の検討も行っていた。国際的反発の高まりを受け、欧州委員会は措置を停止し、国際的な議論を進めて いく方針を示した。ただ、来年秋までに動きがなければ規制を再開することも同時に明らかにした。