赤身肉、週2食以上で糖尿病リスク上昇か 米研究
◆なぜ赤身肉は健康に悪いのか?
赤身肉と2型糖尿病の関連が指摘されるのはなぜだろうか? 植物性食品の啓発団体「プラントベース・ヘルス・プロフェッショナル」で管理栄養士を務め、糖尿病の専門家でもあるクレア・リンチ氏は、ヘルス・ライン誌に対し、赤身肉には脂肪が多く、体重増加につながりやすいと指摘する。内臓脂肪が蓄積した結果、血中のインスリンが作用しにくい「インスリン抵抗性」を生じることになるという。ブドウ糖が血液中にとどまり、血糖値が上昇しやすくなる。
さらに、動物性食品に含まれる鉄分の一種であるヘム鉄は、健康リスクを生じると考えられている。米CNN(10月19日)は、ヘム鉄が「インスリン抵抗性を高め、β細胞の機能を低下させ、体内のフリーラジカルと抗酸化物質のバランスが崩れる酸化ストレスを増加させる恐れがある」と指摘する。
さらに、今回の論文は、赤身肉の摂取後にアミノ酸の一種であるグリシンの増加が観察されており、グリシンには糖尿病リスクとの関連が指摘されていると言及している。
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