史上最多マンモスの骨、メキシコで出土 「天然の罠」に捕われたか 絶滅の謎解明に一歩
◆楽園にひそむ天然の罠
これほど大量の骨が一箇所に集中している理由は判明していないが、一説によると、マンモスを捕らえる天然の罠に捕われた個体が長い年月のあいだに集積したようだ。ロイターは発掘を指揮する考古学者のルーベン・マンザニア・ロペス氏のコメントを引き、約2万4000年前にマンモスの群れがこの地にたどり着いたとする見方を紹介している。
当時、湖の周囲には草原が果てしなく広がり、マンモスたちとって楽園さながらであった。しかし、天国のような湖から動物たちが少し足を延ばすと、あちこちに沼地が待ち受けている。こうした泥沼が天然の罠となり、一度はまってしまうとそのまま死を待つのみとなってしまったようだ。
AFPは考古学者のアラセル・ヤネズ氏による推察として、とくに冬場に沼地化が進んでいたようだとの見解を伝えている。ちょうど食物が少ない時季と重なるため、餌を求めてさまよったマンモスたちが沼に足を踏み入れ、身動きが取れなくなってしまったのだろう。