あなたの夫婦関係が悪化するか計算式でわかる? 「ロサダライン」の法則とは
◆正確性には諸説も、前向きな言葉はいずれにせよ重要
留意点として、ロサダラインをはじき出した研究論文は、データの扱いに不正確な部分があったことなどから疑問の目も向けられている。マインド・ツールは、共著者のフレデリクソン氏が、2.9:1の比率を記載した部分を論文から撤回したと但し書きを加えている。
フォーブス誌はロサダラインの存在を紹介し、元となったビジネスの場での研究には納得している。しかし、夫婦関係に当てはめたことについては懐疑的だ。論文は本来人間関係の分析には使われない数式を使うなどしており、数字の算出の根拠に疑問が残ると同誌は指摘している。
もっとも、コンサルタントのテワリ氏は、「完全に正しいとは言えないかもしれない。しかし、直感的に正しいと感じられる何かがある」と、この数値には一定の妥当性が感じられると語る。
人間関係を数値化する研究はほかにも行われている。臨床心理学の情報を伝えるゴットマン・インスティテュートは、1970年代に行った独自の研究をもとに、望ましい比率を5:1以上としている。ネガティブな言葉1つに対してポジティブな言葉を5つ以上かけているカップルは、9年後の離婚率が低いことが確認されたという。
夫婦の間柄を正確な数字であらわすことは難しいが、少なくとも感謝と不平を1:1でこぼしているようではまったく足りないようだ。違いを受け入れて思いやりの言葉を意識してかけ合うことが、長続きの秘訣なのかもしれない。
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