インド、落雷で毎年2000人以上死亡……犠牲者が多発する理由
◆インド落雷の被害者はおもに農業従事者
インド最大の流通英語ニュース誌ザ・ウィークは、107人の死者を出した落雷事故について、ビハール州の一部エリアでの被害詳細を伝えている。それによると、被害に遭った26人中、半数に当たる13人が畑での作業中だったという。農村部であることを鑑みると、ほかの被害者も畑作業に向かう途中であった場合も考えられ、落雷のおもな被害者は農業従事者であるといえる。
農業従事者は、モンスーンの雨がやってくる直前、気候が不安定になる時期に畑を耕し播種するなど、外で作業する場合が多いという。モンスーンが本格的になる前に種まきなどをすることが、より多い収穫に繋がるためだ。CNNによれば「種まきの時期が尚早であると、高い気温で芽が枯れてしまう。しかし、時期が遅いと雷雨で撒いた種が流されてしまう」ためだ。
つまり、インドで農業従事者がより多くの収穫を目指すためには、落雷が多い時期に外に出て、木などの避雷針となるものがない畑で作業をしなければならないのだ。