インド、落雷で毎年2000人以上死亡……犠牲者が多発する理由
◆他国と比べて多いインドの落雷死者数
インドの国家機関であり、国内の犯罪数や事故数などを記録するNational Crime Records Bureauによれば、 2018年の落雷による死者は2300人以上。2005年から、連続して毎年2000人を超える落雷被害者を記録している。またCNNによれば、ウッタル・プラデーシュ州で昨年、落雷が原因で死亡した人の数は239人。今年もほぼ同じ傾向をたどっているという。
アメリカ国立気象局の記録によればアメリカの年間落雷死亡者数は20人。また、日本ではさらに少なく、警察白書によると、2001年から2007年の落雷による死者・行方不明者数は年平均3.3人となっている。
しかし、アメリカや日本はインドと比べて落雷が非常に少ないのかといえば、そうでもないようだ。雷の観測や情報提供などを行う気象会社フランクリン・ジャパン(神奈川県相模原市)の「雷(らい)ぶらり」によると、2019年の北海道、東北、関東甲信など9地域の落雷概算数は、合計で約54万回。「月別落雷数をみると8月が突出して多く、ひと月で80万回に届きそうな勢い」だという。
では、なぜインドは落雷数に対する死傷者数が突出して多いのだろうか。