英国にも外来スズメバチ侵入 「見つけたら連絡を」養蜂団体ら強い危機感

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 今年5月、新型コロナウイルスで社会が混乱するアメリカのワシントン州で「オオスズメバチの生息が確認された」と各メディアが伝えた。コロナでロックダウンが続く米社会は、コロナの次はキラーホーネット(殺人バチ)だとしてパニックの様相を呈したが、8月初旬、今度はイギリスでも外来のスズメバチが確認されたとして話題となっている。

◆英国のエコシステムへの影響を懸念
 話題となっているスズメバチは、厳密にいえば、世界最大種とされるオオスズメバチ(アジアン・ジャイアント・ホーネット、学名Vespa mandarinia)ではなく、インドネシアのジャワ島を原産とするツマアカスズメバチ(アジアン・ホーネット、学名Vespa velutina)である。

 体が大きなハチであることには変わりないのだが、ヨーロッパにはヨーロピアン・ホーネットと呼ばれる在来種のスズメバチがおり、それらの方が個体としては大型だ。そのため、アメリカのように大型のハチに刺される恐怖で騒がれているというよりも、生態系を守るという観点で非常に脅威を持たれているようだ。

「アジアン・ホーネット・アクションチーム(AHAT)によれば、ツマアカスズメバチは2004年、中国から南フランスに入ってきてしまった」と8月12日付の記事で書くエクスプレス紙は、フランスから入り込んだツマアカスズメバチは「2016年にはイギリスでも発見されるようになり、在来種であるミツバチを襲っている」と報告する。

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Text by 西尾裕美

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