LA山火事で亡くなったと思われたネコ…飼い主と感動の再会 家族が動画投稿

アギーと再会したキーファーさん|Carolyn Kiefer via AP

 すべての猫に9つの命があるという昔話は本当かもしれない。少なくとも、カリフォルニア州に住むメインクーンのアギーにとっては。

 この愛猫は、ロサンゼルスのパリセーズ火災で家が焼失した後、2ヶ月間行方不明になり、死亡したものと思われていた。しかし、飼い主である82歳のキャサリン・キーファーさんは、わずかな希望を捨てずにいた。

 そして週末、ウェスト・ロサンゼルス動物保護施設からキーファーさんに電話が入った。彼女の娘のキャロリン・キーファーさんは、8日にTikTokに再会の様子を投稿。この動画はすぐに100万以上の「いいね」を獲得した。動画には、キャサリンさんが涙を流しながら、アギーを腕に抱きしめる姿が映っている。

 「目が覚めたら、ただの夢だったと気づくのではないかと、とても心配でした」とキャサリンさんは語る。

 火災が彼女の住む地域を襲った日、キーファーさんは診察の予定があり、彼女の子供たちはアギーを見つけることができなかった。アギーは隠れるのが得意だったため、救助しようとしても見つからなかったのだ。

 「母は『アギーは助かったの?』と聞いてきました」とキャロリンさんは振り返る。

 1月に発生したパリセーズ火災では、多くのペットの飼い主が避難の混乱のなか、愛する動物を救うことができなかった。

 現在5歳のアギーは、新型コロナウイルスのパンデミック中にキャサリンさんの友人から贈られた猫だ。SNSでは、二人の感動的な再会に心を打たれたユーザーが続出し、毎日の更新を求める声が寄せられている。また、アギーの治療費を支援するために設立されたGoFundMeキャンペーンは、目標額3万ドルに対し、11日の午後までに2万1千ドル以上が集まった。

 アギーは複数回の輸血を受け、現在は専門医の診察を受けている。

 「彼女はほとんど皮と骨だけの状態で、極度の飢餓状態でした」とキャロリンさんは語る。

 家族は、アギーが13日に退院するのを待ちわびている。キャサリンさんは心を弾ませながら、ほかのペットの飼い主たちに向けてメッセージを送った。「猫の生命力を侮らないで」と。

By BEATRICE DUPUY Associated Press

Text by AP