二度寝しても悪影響なし、研究で判明 むしろスッキリ目覚められる可能性

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 これまで目覚まし時計を何度も鳴らすことは、睡眠や脳の覚醒能力に悪影響があると考えられてきた。ところが、ストックホルム大学の睡眠研究者らによる研究ではこの考えが否定され、むしろメリットがあるとされている。

◆起きられない人多数 スヌーズに罪悪感不要!
 ジャーナル・オブ・スリープ・リサーチに発表されたこの研究によれば、実は目覚ましが鳴っても二度寝(またはそれ以上)する人は非常に多いという。1732人を対象に調査したところ、特に若者や夜型の人でその傾向が強いことがわかった。二度寝の理由として最も一般的だったのは、目覚ましが鳴っても起き上がれないほど疲れを感じるからだった。

 次に行われた調査では、週2回以上スヌーズ機能を使い、アラームとアラームの間にほぼ眠ってしまうという常習的スヌーザー31人の睡眠を詳細に測定。研究施設に2泊してもらい、30分のスヌーズを許可する朝と、アラームが鳴ったらすぐに起床する朝を作った。結果は、スヌーズを使ったときの睡眠のほうが穏やかで、一晩の総睡眠時間にも大きな影響はなかった。

 実は深い眠りから突然目を覚ますと、寝覚めの悪さが長引く可能性があり、スヌーズはむしろ覚醒への移行を手助けするという。また、起床直後の頭の回転も少し速くなるというメリットも確認された。研究は、30分のスヌーズによる眠りが、夜の眠りや朝の目覚めに悪影響を与えないことを示した。

Text by 山川 真智子