英、電子たばこへの切り替え推奨…100万人に無料キット 妊婦への禁煙支援も
イギリス政府は2019年7月、2020~2030年の10年間の健康増進に向けた対策として、2030年までにスモークフリーの実現を発表した。現状のままでは目標達成が難しいと考え、この4月、喫煙者数の削減に向け、新たな対策を実施する。世界初と言われるその取り組みとは?
◆喫煙者5人に1人 電子たばこキット無料提供
イギリス政府は11日、たばこ製品をやめさせるため、100万人の喫煙者に無料の電子たばこ・スターターキットを配布する計画に着手した。さらに、妊婦には禁煙を促すためのインセンティブを最大400ポンド(約6万7000円)支給する予定だ。いずれの対策も政府が推進する、2030年までにイングランドにおける喫煙率を5%未満に削減する計画の一環として実施される。
イングランドの喫煙者の約5人に1人がこの電子たばこキットと行動習慣を変える心理サポートを受けることになる。提供される電子たばこは濃度やフレーバーの異なる種類が用意され、喫煙者は自分の好みに合った製品を選択できる。
ニール・オブライエン保健相は11日、「生涯喫煙者の3人に最大2人までが喫煙が原因で死亡する。たばこは正しく使えば死ぬ唯一の商品だ」と述べ、「我々は100万人の喫煙者が禁煙するためのサポートを新たに提供する。この新しい国家レベルの計画、しかも世界初の取り組みとなる『スワップ・トゥ・ストップ』計画に予算を投入していく」と述べた。
同計画の財源(当局の試算で2年間で約4500万ポンド)は保健省の予算から拠出される。自治体が運営し、2年にわたって順次全域に拡大される予定になっている。(BBC、4/11)
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