11月に口ひげを生やす「モーベンバー」とは? 600万人参加の世界的イベント
毎年10月は世界的な乳がん啓発キャンペーン「ピンクオクトーバー」の月だ。それに続く11月は、男性特有の病気、前立腺がんや精巣がんなどについて啓蒙するイベント「モーベンバー」の月とされている。ピンクオクトーバーのシンボルがピンクのリボンなのに対し、モーベンバーのシンボルは口ひげ。モーベンバー(Movember)は、オーストラリアのスラングで口ひげを表すMoと、11月を表すNovemberを合わせた造語だ。
◆始まりはビール片手のチャレンジ宣言
モーベンバーの起こりは2003年とピンクオクトーバーより新しい。オーストラリア、メルボルンのバーでビールを飲んでいたトラヴィス・ガローンとルーク・スラッテリーが「口ひげを生やす」チャレンジを呼びかけ、約30人の男たちがそれに応えたのが最初だった。このチャレンジが思いのほか好奇の目を引くことに気づいた二人は、ウェブサイトを立ち上げ、集まった募金を翌年の2004年に、オーストラリアの前立腺がん財団に寄付したのだ。(ドクティッシモ)
このモーベンバーはその後オーストラリアから世界に広がり、今では毎年約600万人が参加する規模になっている。これまでに5億9700万ユーロ(約876億円)の寄付を集め、1250の健康プロジェクトを立ち上げるという実績をあげている。(20minutes紙、11/2)
◆モーベンバーへの参加方法は?
モーベンバーに参加するには、男性ならまず11月1ヶ月間口ひげを伸ばすという方法がある。周りに理由を聞かれたら、それをきっかけに、男性特有の病気についてのディスカッションを始めればいい。公式サイトやアプリでは参加登録もできるし、各種イベント紹介、チャレンジをして募金を集める方法などもレクチャーされている。女性ももちろん参加可能だ。
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