女性も、性行為なくても感染 サル痘の感染経路、リスクの高い人とは?

サル痘ウイルスに感染した細胞|NIAID via AP

 サル痘の感染が世界的に進んでいる。ロイター(8月7日)は独自の集計値として、世界80ヶ国で2万6500例が報告されていると報じている。サル痘はどのように感染し、どのような人々がとくに注意すべきなのだろうか。

◆性交渉による感染が99%を占める
 米保健当局はこれまで、くしゃみなどの飛沫を通じてウイルスを取り込んだり、患部または寝具などに存在するウイルスに直接接触したりすることで感染すると説明している。ニューヨーク・タイムズ紙(以下「NYT」)はこれらが正しい情報であるとしたうえで、現状は性行為を通じた感染が非常に多いとも報じている。

 アメリカでは5000人近い感染例が報告されているが、米疾病対策センター(CDC)によると99%以上はほかの男性と密接に接触した男性が占めているという。NYT紙は、アメリカでサル痘と診断されたその他の例は7月25日の時点で、女性13名と幼児2名に留まるとしている。

 ロイターによると正確には、アメリカの感染者の99.1%を男性が占め、うち99%がほかの男性と性的に接触した人々となっているようだ。前述のように皮膚やほかの物質を経由しても感染するが、米NPOのカイザー・ファミリー財団のセリーヌ・ガウンダー医師は、ウイルスが肛門性交と口淫によって「非常に高い確率で感染する」ことでこのような感染経路になっているのではないかと指摘している。

Text by 青葉やまと